平泉の文化財
埋蔵文化財
眠りから目ざめた遺跡のまち
平泉は遺跡のまちです。これまでに町内で確認された遺跡(埋蔵文化財包蔵地)は101か所を数えます。遺跡の年代は平泉が繁栄した12世紀のものだけでなく縄文時代から近世まで様々で、寺社・城館あるいは住居や道路、田畑の跡など多種多様です。
地面にきざまれた歴史 遺構
遺跡の地下には、建物や板塀をたてる、堀を巡らす、土を盛る、道をつくる、橋をかける、井戸をほる、田畑を耕すなど、人々が土地に手を加えた痕跡が残されています。これを「遺構」とよんでいます。
眠りからめざめた 遺物
岩手県平泉遺跡群出土品 ○重要文化財
遺跡には、当時の人々が使用した生活の道具などが埋もれています。これを「遺物」とよんでいます。12世紀の遺物が大量に良好な状態で保存されていることは平泉の大きな特徴です。平成22年(2010)には、これまで町内の遺跡から出土した遺物のうちで、平泉全盛期の生活文化を知るうえで特に大切なもの2,204点が重要文化財の指定を受けています。
遺物の復元作業
地下に埋もれている遺構や遺物すなわち「埋蔵文化財」は、当時の人々の生活・文化を知る手がかりとして大変貴重です。そのため、遺跡の上に新たに家を建てたり道路を造る際には、事前に発掘調査を行い遺跡の状態を確認します。調査によって明らかになった地下の様子は詳細に記録され、発見された遺物は大切に保存されます。