日本遺産「みちのくGOLD浪漫―黄金の国ジパング、産金はじまりの地をたどる―」が日本遺産に認定されました!

 宮城県涌谷町・気仙沼市・南三陸町、岩手県陸前高田市・平泉町の2市3町で申請した「みちのくGOLD浪漫-黄金の国ジパング、産金はじまりの地をたどる-」が、令和元年5月20日に文化庁から「日本遺産」の認定を受けました。

日本遺産とは?

 地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(JapanHeritage)」として文化庁が認定するものです。

 ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形や無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより、地域の活性化を図ることを目的としています。

 今後は、連携する5市町が有する遺産遺構をさらに磨き上げ、活用していき、交流人口を拡大させるとともに、次代の担い手育成、産業の発展に向けた起爆剤として「日本遺産“みちのくGOLD浪漫”」を推進していきます。

ストーリー

 日本で初めて“金”が産出されたのは奈良時代の陸奥国。現在の岩手県や宮城県を含み「みちのく」とも呼ばれるこの地が生んだ“金”は富の象徴のみならず、奈良・東大寺の大仏や平泉・中尊寺金色堂を彩り、祈りの対象として人々の心に光を灯し続けてきました。

 私たちは、時代とともに幾重にも結び付き、独自の文化や信仰、産業へと昇華した“金”と人々の縁を“みちのくGOLD”と名付け、価値や魅力の掘り起こしを始めました。日々の生活や風土に溶け込んだ“みちのくGOLD”との出会いは、悠久の時を経ても色褪せることのない浪漫に満ち溢れています。

平泉町の構成文化財

 日本遺産に認定された平泉町の構成文化財は次の通りです。

日本遺産に認定された平泉町の構成文化財は次の通りです。

 

番号 文化財の名称 指定等の状況 ストーリー中の位置づけ 文化財の所在地
≪奥州・平泉≫皆金色の理想郷
2−1

中尊寺金色堂

国宝

「みちのく」の砂金をもとに築かれた皆金色の仏堂。

金の加工はもとより、国内外産の物産をふんだんに使い当時の装飾技術をあますことなく使っています。

岩手県平泉町

(中尊寺)

2−2

金銀蒔絵鏡箱

重要文化財

金色堂と同様に当時の装飾技術をあますことなく使った鏡箱。

平泉で生産されたもので、当時の平泉には、細密工芸の粋が集められていたことを示しています。

岩手県平泉町

(平泉文化遺産センター)

2−3

砂金付着片口鉢破片

重要文化財

集積した「みちのくの砂金」を金粉に加工する際に使われた道具。

加工した金は、蒔絵や金泥に使用されました。

岩手県平泉町

(平泉文化遺産センター)

2−4

溶解金付着坩堝破片

重要文化財

集積した「みちのくの砂金」を溶解する際に使われた道具。

溶解した金は、金銅製品に使用されました。

岩手県平泉町

(平泉文化遺産センター)

~花咲け“みちのくGOLD”浪漫~
6−5

秀衡塗

伝統的工芸品 金色堂をはじめとする金の加工・細工技術を今に伝える国指定の伝統工芸品。 岩手県平泉町