庁の文化審議会は3月19日、柳之御所遺跡など平泉町内の遺跡から出土した奥州藤原氏に関連する平安時代末期の考古資料2,204点を、一括で重要文化財に指定するよう答申しました。平泉町の所有分としては、平泉遺跡群の中の志羅山遺跡、泉屋遺跡、伽羅之御所跡などからの出土品で、1,262点となりました。
 平泉遺跡群は、北は衣川、東は北上川、南は大田川、西は丘陵によって囲まれた奥州藤原氏の拠点となった地域と、その周辺に点在する遺跡によって構成されています。
 具体的には、かわらけ・国産の陶器・輸入された陶磁器・瓦などの土製品・木製品・木簡・漆製品・石製品・金属製品・骨角製品・ガラス製品などがあります。普段の生活で使われていたもの、まじないで使われたもの、遊び道具などバラエティに富んだ内容となっています。これらの遺物は当時の人々の生活様式や嗜好、貿易や流通の様子をよく表している資料であることが評価されました。
 平泉文化遺産センターの展示室では、 その一部を公開していますので、ぜひこの機会にご来館ください。
 
かわらけなどの土器・陶磁器・土製品類 硯・温石などの石製品
銅鏡などの金属製品 骨角製品、烏帽子、ガラス製品、漆波など
文字の書かれた木簡 折敷・へらなどの木製品
 
漆椀、漆皿などの漆器