5 最近の公職選挙法改正のあらまし

 

   (1)平成9年の改正

     近年における投票率の低下傾向を踏まえ、投票時間の延長や不在者
     投票制度の見直し等投票率の向上を図るために改正された公職選挙
     法が、平成10年6月1日に施行されました。
      なお、その主な内容は、次のとおりです。
       (1) 投票関係
        ア 投票時間の延長
           投票時間が2時間延長され、午前7時から午後8時までとなりました。
        イ 幼児同伴投票を認めること
           選挙人の同伴する幼児その他の選挙人について、投票所に入るこ
           とについてやむ得ない事情があると投票管理者が認めたものは、
           投票所に入ることができることになりました。(公布日 (平成
           9年12月19日)から施行)
      (2) 不在者投票関係
        ア 不在者投票事由の緩和
           投票区の区域外での仕事ややむを得ない用務のため投票区のある
           市町村の区域外に滞在している場合等に限られていた不在者投票
           の要件が緩和され、投票区内で仕事がある場合や、レジャーや
           旅行で投票日に投票区内にいない場合も認められることになりました。
        イ 不在者投票時間の延長
           不在者投票時間が3時間延長され、午前8時30分から午後8時までと
           なりました。
        ウ 不在者投票所における氏名等の掲示
           市町村の選挙管理委員会の委員長が管理する不在者投票所において、
           選挙の期日の公示又は告示の日の翌日から選挙期日の前日までの間
           、新たに候補者の氏名等の掲示が行われることになりました。

   (2)平成10年の改正

     国際社会において我が国の果たすべき役割が益々増大していることに
     伴い、国外に居住する日本国民が年々増加していることもあり、在外邦
     人の選挙権の問題が平成6年以降議論が本格化し、第142回国会でいわゆ
     る在外選挙法が成立しました。
     その主な内容は、次のとおりです。
      (1) 在外選挙人名簿の作成
        年齢満20年以上の国民で、在外選挙人名簿の登録の申請に関しその者
        の住所を所轄する領事官の管轄区域内に引き続き3月以上住所を有する
        ものの申請により、各市町村選管で在外選挙人名簿に登録することとさ
        れています。登録された場合は、当該選挙人に在外選挙人証が交付されます。
        (平成11年5月1日から施行)
      (2) 在外投票
        在外選挙人名簿に登録された選挙人は、次のいずれかの方法により投票す
        ることとなります。(平成12年5月1日から施行)
          ア 在外公館投票
          イ 郵便投票
          ウ 帰国投票
              なお、対象となる選挙は、当分の間の暫定措置として、衆議院・参議院
            の比例代表選出議員選挙に限られています。

   (3)平成11年の改正

     政治に対する国民の信頼を高めること、選挙の当日遠洋区域を航行する船舶
     において職務等に従事する船員のファクシミリによる投票制度を創設するこ
     と等を目的とし、第145回国会において改正がなされました。
     その主な内容は、次のとおりです。
       (1) 公職にある間に犯した収賄等の罪で刑に処せられた者の被選挙権の停止
       期間を5年延長することとしました。(平成11年9月2日から施行)
       (2) 衆議院議員、参議院議員、都道府県知事等の選挙の選挙運動期間前に
        掲示された政党等の政治活動用ポスターにその氏名等が記載された者が当該
        選挙の候補者となった場合、当該ポスターを候補者となった日のうちに撤去
        しなければならないこととなりました。
        これに違反して撤去しないポスターは選管の撤去命令の対象となり、
        この命令に従わない者には罰則があります。
        (平成11年9月2日から施行)
       (3)洋上投票制度(衆議院議員総選挙及び参議院議員通常選挙に限る。)の創設

        (平成12年5月1日から施行)